
一般財団法人日本青年館
月刊誌「社会教育」
近藤編集長 メッセージ
「社会教育」1月号(普通号)特集は「生涯学習論2026 ~温故知新の視点から~」。 2026年の本誌のキャッチフレーズは「学びと気づき・プレミアム&イノベーション」です。 2025年は「GX&DXと温故知新」でした。毎年1月号にて看板を掛けかえます。 1月号の「今月のことば」は、浅田和伸さん(長崎県立大学長、元文部科学省総合教育政策局長)に「なんのために生まれて なにをして生きるのか」を寄稿いただきました。5年前の1月号には文部科学省総合教育政策局長在職時代に「今月のことば:昨日の自分を超えて行け」を執筆、当時はコロナがまだ予断を許さない状況下でした。学びの環境の変化による選択肢拡大のこの5年間、実体験から提言をいただきました。 2026年1月号の特集は「生涯学習論2026 ~温故知新の視点から~」です。 一つ目の論考として、青年団活動をライフワークとして研究してきた矢口悦子さん(東洋大学学長・日本青年館評議員)に「地域コミュニティ・ライフの生涯にわたる継続を支える共同学習―大分県における自由学校を事例として―」を寄稿いただきました。大分県の「自由学校」の学びを具体例として、「縮減する地域」における人間らしい生活を守るためのヒントを模索していきます。受け身の研修ではなくグループ学習を中心に共に語り合うことにより共同学習の場を設けることが「鍵」になり、フィールドワークを盛り込みながら学びの場を構築する重要性を指摘しています。そのポイントとして「共同学習」という言葉を明確に共有し、対等な関係のもと自由学校の参加経験が生涯有効な「パスポート」としての機能を持っていること、公的な機関や制度に緩やかな関係にあることをあげています。 二つ目の論考として、JICAの青年海外協力隊員として西アフリカのブルキナファソに赴任の経験を持つ友松夕香さん(法政大学教授)に「他者の声に耳を澄ます『グローバル格差を生きる人びとー「国際協力」のディストピア』(岩波新書)から見える世界の共存の課題」を寄稿いただきました。グローバル格差のなかアフリカ諸国の若者の失業と「国際ロマンス詐欺」現象(就職先がないなか学んだ英語を「詐欺」に活用)、格差と不信を生む国際協力のなか「対等な協力関係」の重要性を指摘しています。 三つ目の論考として、猿渡智衛さん(文部科学省 総合教育政策局CSマイスター(石川・福島担当))に「今、求められる自然災害への備えとしての地域学校協働本部―多重・複合災害を経験した能登の自治体担当者の声と復旧・復興の現場から―」を寄稿いただきました。CSマイスターとして活躍する筆者が現地に入り、地域に根付く「地域学校協働本部」の活動が主体である地域住民や団体にとっても、学校関係者にとっても、「学校を地域が支援するもの」という認識が改められないまま続いてきたことを指摘し、こうした意識を転換させて、主体である地域住民自らが地域づくりにおける良さを実感できるようにすることが必要であると認識し、協働活動へと高めることの重要性を提案しています。 加えて大澤悠季さん(特定非営利活動法人シブヤ大学学長)に「語り継ぐことから、語りはじめることへ~シブヤ大学・戦後80年特別授業開催レポート~」を報告いただきました。「記憶と想像力のバトン~戦争を知らないわたしたちが紡ぐ言葉~」をコンセプトとした戦後80年特別授業の企画立案のプロセスと企画背景について、ゲストを編集者・筆者という立場で言葉を編む岩波書店雑誌『世界』編集長の堀由貴子氏と1990年代生まれによるコラムプロジェクト「あなたの沖縄」代表の西由良氏とした理由について紹介。シブヤ大学の企画理念「社会課題を自分たちの暮らしと地続きのテーマで授業をつくってきた」を知ることができます。 ほかに、温故知新の視点から連載「社会教育教養講座」では「社会教育法制定公布以前のころと私の資料を読む」があります。イノベーションの視点から隔月連載「哲学対話」では「哲学カフェのはじめかた -開かれた対話の場をひらくには-」があります。 2026年、明るく前向きで平和な、学びの充実感を味わえる1年にしたいものです。










































