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【開催報告】オンライン対談「生成AIとコミュニケーション」

 10月6日(月)、オクトーバー・ラーニングの1企画、対談「生成AIによるこれからの学びの可能性を探る」が開催された。


 瀬沼文彰さん(西武文理大学)と、諏訪玲子さん(連載執筆者、シェアリング・ラーニング共同代表)が、AIについてコミュニケーションという視点から話し合った。


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★瀬沼文彰さんから


・以前、吉本興行の芸人をしていたが、現在は大学でコミュニケーション学を研究している。


・若者のコミュニケーション、キャラ文化、笑いの研究を背景に、生成AIと人との関わりを考察している。

(社会教育誌2025年10月号「生成AI時代の若者の情報・活動のとらえ方」24ページ参照)


・若者世代は、生成AI(ChatGPT)を“検索”よりも“相談”の相手として使う傾向がある。


・生成AIは「自分の情報を覚えてくれる存在」として、家族や友人以上の“理解者”になる可能性。


・その一方で、AIに頼りすぎると「誰の言葉か」「信頼の根拠は何か」が曖昧になる危険も。


・「AIを使っている」と打ち明けること(カミングアウト)が、職場や人間関係で信頼を下げるという研究もある。


・コミュニケーションの「疲れ」を軽減してくれる優しいAIの存在は魅力だが、対人関係の希薄化や倫理的課題も残る。


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★諏訪玲子さんから


・AIを使うと、コミュニケーションコストがかからない。人と仕事していると、やりとりで疲れるなど無駄な時間を取られることもある。コミュニケーションは疲れる面がある。


・ChatGPTに「どう使えばいいか」を尋ねたことから、“AIとの関わり方”をまとめた記事を作成した。

(社会教育誌2025年7月号連載「まちの不思議おもしろ探究日記」66ページ参照)


・「ChatGPTと仲良くなる8つの関わり方」として、メモ整理、要約、秘書的サポート、自己対話の相手などを提示した。


・思考やモヤモヤを整理・言語化してくれる


・自己との対話、あるいは仮想恋人のような「ずっとそばにいてくれる存在」。


・新しいものを一緒に作っていく共創パートナー、など。


・記事の署名を「諏訪玲子 and ChatGPT」としたが、AIを共著にすることの意味について編集部内でも議論があった。


・「AIと共に書くこと」を公にすることの意義や抵抗感、信頼性の揺らぎを実感。


・学びを記録することに、うまくAIを活用できるよう模索している。


●議論の主なポイント


・人間関係における気疲れやストレスから解放してくれる「優しいAI」の存在は、非常に魅力的。しかし、人間と遜色ないアンドロイドが現れた時、私たちは気を使う他者との対面コミュニケーションを選び続けるのか、それとも疲れないツールとしてのAIとの対話に移行するのか?


・面倒くさいコミュニケーションにも、意味があるのでは?


・AIのアドバイス通りに物事がうまくいった場合、ユーザーはAIに依存し、次も聞かざるを得なくなるという状況が生じ、主体としての自分が失われる可能性がある。


・私たちは「言葉が内側から出ている」と信じたい。その信頼構造がAIによって変化している。


・コミュニケーションは明文化されない“儀礼”の上に成り立っており、AI活用はその枠を揺さぶる行為でもある。


・今後は「AIとの共創」をどう社会的に認めていくかが課題。


参加者と対話


 その後、30分時間を延長して、参加者と瀬沼さん、諏訪さんとの対話が展開された。  AIとどう付き合うのか、答えはない。それぞれが感じたことをコメントしながら、考えを深めていった。

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