
一般財団法人日本青年館
月刊誌「社会教育」
近藤編集長 メッセージ
『社会教育』編集長の近藤真司です。2月号の特別企画は「未来志向」の視点から3つの記事で構成されています。 キーワードは「イノベーション」「地域社会教育活動のアーカイブ化」「若者の感性を生かす」です。 まず、「Japan Social Education Awards 2023 受賞者による鼎談」です。萩元直樹さん(株式会社サステナブルタウン代表取締役社長):イノベーション賞&記事部門で「金賞」、土肥潤也さん(みんなの図書館さんかく館長):記事部門で「銀賞」、藤原睦己さん(NPO法人KEYS事務局長):記事部門で「銅賞」の新世代3名が、社会教育の未来について語り合います。 議論のテーマは(1)起業家精神(2)社会教育の「社会」の在り方とは(3)変わる・広がる社会教育(4)「みんなの図書館さんかく」というイノベーション(5)社会教育の「人」にお金をかけよう(6)社会教育士という「称号制度」をどう生かす(7)社会教育の未来とは、の7つです。 次に、前川道博さん(長野大学教授)が「『知識循環型生涯学習へのチェンジ』に向けた社会教育環境の課題と『下諏訪町デジタルアルバム』」を執筆しています。従来からのやり方・価値観という「見えざる壁」を超え、社会教育が地域学習資源を記録・共有・活用する新たなる教育形態に発展していくことを目指しています。楽しみながら生涯学習活動の場を広げて、博物館・資料館、公文書館、学校等との連携がデジタルアーカイブを通じてできるようになるグランドデザインを提案しています。 続いて、武田吉照さん(仙台市太白区中央市民センター主査兼社会教育主事)が「市民センターに若者の感性を生かす仕掛け方『イベントの企画を通じた社会参画を目指して』」を寄稿しています。若者の感性を生かす仕掛け方について、意欲ある学生たちに、企画からかかわっていかれるように「理性より感性に訴える」を心がけ「学生が持つアイデアを自由に発散させる」ことができたことが成果になりました。社会教育主事として様々な人の思いを形にできる、社会教育の器の大きさに気付けたことが大きな経験になったと分析しています。 特集以外の連載等では、立田慶裕さんの「休養の力(2)」ではウェルビーイングとしての休養という考え方を紹介しています。働き過ぎによる「過労」を防ぎ、いきいき活動するためのヒントを提示しています。 2025年が始まりました。「社会教育の未来」について、語り合いましょう。
